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執筆者の写真Aoi Kikuta & Yu Matsumoto

日本文化体験イベント

スタディツアーの6日目になる2月25日、Loodusmajaの施設内をお借りしてジャパンナイトを開催した。冒頭のプレゼンでは私たちの自己紹介から今回それぞれのブースで紹介する日本の食べ物、茶道、書道、折り紙、四季の説明を大きなスクリーンで行った。大人の来場者数は130人を越え、熱心に説明を聞き、時にはうなずいたりなどしていたのが印象的であった。こんなにも多くの方が日本の文化に興味をもって集まってくれたのにとても驚いた。



プレゼン後には、それぞれの文化を体験できるように書道、折り紙、浴衣と袴の着付けコーナー、別室には食べ物と茶道コーナーを設けた。


浴衣


着付けの際は写真を撮る方はもちろん、着付け最中の動画を撮る方もいらして紐や帯だけで服が着れるという日本独自の文化を新鮮に感じたようだ。浴衣は自分一人で着るものなのか、という質問も多いのが印象的であった。



剣道や合気道などの武道を習っていたという方が多く、袴の着付け方法が空手の道着と同じ結び方であると喜ぶ方を見て日本の文化がエストニアにまで広がっていることを知った。エストニアの民族衣装と比較する方もいて、袴と同様にベルト(帯)で強く縛り付けるという共通点やその縛り付けは妊婦のお腹や腰をサポートするため、仕事着と運動着という違いを見つけていた。



食べ物


食べ物のコーナーではわらび餅やお味噌汁、おにぎり、スナック菓子を用意した。参加者はプレゼンが終わるとすぐに列ができて物珍しそうに待ってくれた。わらび餅はイベント当日に一から手作りしたこともあり大人気であった。数が足りなくなったため、おにぎりをその場で握ることもあったのだが、「おいしかったからもう一度食べたい!」とたくさん質問しながら出来上がるのを待ってくれる人もいた。大人も子供もおいしかったことを笑顔で伝えてくれたり、餅やおにぎり、スナック菓子の種類についての質問などが印象的であった。



茶道


茶道コーナーでは、日本の茶器を用いて、来てくれた方々に茶道の体験をしてもらった。桜の模様がとても好評だった。自分で抹茶を点てて飲む機会は、日本にいてもそれほど多くないため、喜んでもらえたように思う。茶道はお客様をもてなす日本の伝統文化だが、茶道体験を通してエストニアの方々の優しさにふれ、私たち自身もまたもてなされていたように感じた。お茶碗を洗ってくださったことなどさまざまな気遣いがあったからこそ、成り立っていたように思う。



書道


書道コーナーでは、書きたいエストニア語や名前を日本語に変換し、それを実際に書くところまで体験してもらった。ピッタリの日本語を当てはめるのは難しい場面もあったが、考えるのは楽しかった。「愛」や「虎」などの単語が人気だった。字を上手に書く書道だけでなく言葉の美しさを楽しむ芸術としての書道の奥深さを感じてもらえた。日常で使う言語が違っても、書道によって心のつながりを感じることができたと思う。非常に多くの人で賑わいとても充実していた。



折り紙


折り紙コーナーではリクエストに答えてさまざまな種類の折り紙を一緒に折った。折り紙そのものに対する興味を感じた。また、折り紙という日本文化の知名度の高さにも驚いた。ある女の子がハートの折り紙に「ありがとう」と書いてプレゼントしてくれてとても嬉しかった。いままで身近に感じていた折り紙だが、誰かを想う気持ちが現れたすばらしい文化だと改めて感じた。



体験コーナーで文化の説明をするだけではなく、イベントに参加してくださった方との交流する時間も多くあった。日本語を使って話そうとしてくれる方や素朴な日本に対する疑問など積極的に声をかけていただいた。私たちそれぞれが普段日本で生活している時には気づくことのできない新鮮な視点にも気づきながら、会話を楽しんだ。全体を通して、来てくださった方々の日本文化に対する興味を感じると同時に、日本文化のすばらしさや、エストニアの方々との心のつながりを強く感じ、とても充実した1日であった。たくさんの方に参加いただきとても感謝している。


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